妊娠後期~産後、足の付け根が痛い!
妊娠後期から産後にかけて、足の付け根に痛みが出ることがあります。
足の付け根を鼠径部といいますが、鼠径部痛は原因によって受診すべき診療科が違います。
まず鼠径ヘルニア。いわゆる脱腸です。
これはご自身でも患部にしこりを感じることができます。
何か飛び出ているようなら外科的処置が必要となります。
消化器外科を受診することになります。
鼠径ヘルニアは腹膜やお腹の筋力が弱った高齢者に多いとされ、産後のケースは少ないと思います。
次に婦人科系の疾患を疑わなければなりません。
子宮円靱帯が骨盤に付着する部分がちょうど、鼠径部になります。
子宮にトラブルがあると足の付け根が痛むのです。
妊娠中の定期検診や産後1カ月検診など相談することになります。
しかし所見がなく異常なしとされることがほとんどのようです。
産後の鼠径部痛は整体・カイロへ
脱腸や婦人科系の痛みでない場合は、筋骨格系の痛みという事になります。
図:大腿四頭筋 前面図
(出典:Clinical Massage 医道の日本社)
大腿四頭筋と言われる太股の筋肉が骨盤の鼠径部付近(図の上の赤○)に付着しています。
大腿四頭筋は大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋(図の青○)の4つの筋からなります。
この大腿四頭筋が炎症もしくは過緊張を起こすと、付着部位にストレスが掛かり痛みます。
この場合はカイロプラクティックなど手技療法が奏効します。
特徴は安静時ではなく動作時の痛みです。
施術前の検査でもある角度で股関節を動かすと足の付け根に痛みがでますので、臨床に詳しい施術家ならすぐに判別できます。
妊娠中や産後の足の付け根の痛みはほとんどがこのケースです。
妊娠中はお腹が張りだし重心がズレてバランスが崩れるので、大腿四頭筋に過度の負担が掛かります。
また体重増加も原因の一つです。
妊娠後期には少ない人でも+8kg、多い人だと+15kgくらいになることもあります。
その分、足の筋肉には負担増となるので傷めやすいのです。
原因は大腿四頭筋なので施術はその筋肉が対象となります。
筋緊張をリリースすると驚くほどすぐに症状は消失します。
また全体の2割位の割合で膝の痛みを訴える方もいます。
これは大腿四頭筋のもう一方の付着部位が膝のお皿周辺(図の下の赤○)にあるからです。
いわいる軟骨がすり減って・・・の痛みではく、お皿周辺に痛みがでるのが特徴です。
こちらも大腿四頭筋を整えることで症状は消失します。
私の経験では、足の付け根(鼠径部)に痛みがある場合は、大腿四頭筋のみならず、他の筋肉群のバランスも崩壊し骨盤が歪んでいることが多いと感じます。
産後、足の付け根に痛みがあったら、普通の整体ではなく産後ケア・骨盤矯正に詳しい治療院で施術を受けましょう。
妊娠中の施術をためらう方も多いようですが、痛みが酷い場合はそのまま出産を迎えるより産前のケアを受けるべきと考えます。
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